第13章

ジェームズ・オリビエは、どうやら私に取り入ることに決めたらしい。

アレクサンダー教授が大法官として朝廷に上がってからというもの、ジェームズはほとんど毎日、ソランド学院の私の元へ贈り物を届けさせた。今日もまた、ビロード張りの精巧な小箱が届けられ、中には燃えるような深紅のルビーが嵌め込まれた一対の耳飾りが入っていた。

「姫様、こちらはオリビエ様からでございます」

侍女が恭しく銀の盆を差し出す。

「東方の商人から手に入れた、大変稀少な宝石だとか」

私は優雅に微笑んでその箱を受け取ると、化粧台の上に無造作に積み上げられた贈り物の山に、ぽいと加えた。この一週間で、すでに腕輪を七本、耳...

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